ヘルスケア&マテリアルズ ソリューション

ヘルスケア

メディカルシステム、医薬品、バイオCDMO、再生医療、ライフサイエンス事業を展開し、人々の健康に関わる「予防」「診断」「治療」の3領域でビジネスを展開

グラフィックシステム・インクジェット

製版フィルム・CTP(Computer-to-plate)版、インクジェットデジタルプレス、産業用インクジェットプリンター用ヘッドなどを提供

高機能材料

ディスプレイ材料事業、非破壊検査機材や各種高機能フィルムなどを提供する産業機材事業、半導体プロセス材料などを提供する電子材料事業、高機能化成品や試薬を提供するファインケミカル事業を展開

記録メディア

コンピューター用磁気テープ、データアーカイブサービスなどを提供

事業機会

ヘルスケア

  • 高齢化の進展や医療従事者の不足などによる、診療支援や業務効率化に貢献するソリューションニーズの高まり
  • がんや希少疾患、遺伝子治療などを中心としたアンメットメディカルニーズの高まり
  • 副作用が少なく、高い効果が期待できるバイオ医薬品市場の拡大
  • 再生医療の産業化の進展
  • 健康寿命や生活習慣病などに対する意識の高まり

高機能材料、記録メディア、グラフィックシステム・インクジェット

  • 有機EL・タッチパネル市場の成長によるディスプレイ関連部材の需要拡大
  • 5Gや自動運転の普及などによる半導体市場の拡大
  • ビッグデータ時代に大量のデータを低コストで効率的に保管するニーズの拡大
  • テキスタイル・パッケージなど産業印刷市場の拡大と、同市場でのインクジェットデジタル印刷の活用拡大

リスク

ヘルスケア

  • 新規参入企業の台頭による競争環境の激化
  • 医療機器における法規制の強化
  • 創薬難易度の上昇
  • 技術革新によるバイオ医薬品市場の競争環境の激化

高機能材料、記録メディア、グラフィックシステム・インクジェット

  • TACフィルムの代替素材との競争激化
  • 半導体材料市場での競争環境の激化
  • 製版・刷版市場における、想定を上回る需要の減少
  • 原材料価格の高騰

競争優位性

ヘルスケア

  • 診断に適した画像を提供するための画像処理技術
  • アンメットメディカルニーズに応える医薬品の開発を可能にする高度な化合物合成・設計力やナノテクノロジー
  • バイオ医薬品のプロセス開発・製造受託の分野で生かせる一定条件製造技術や品質管理技術などの高い技術力
  • 再生医療に欠かせない細胞・培地・足場材の3要素をグループ内に保有

高機能材料

  • フィルムに高い機能性を付与するための機能性分子技術などの先端技術
  • 薄膜化や大型化などに対応できる高度な製膜および塗布技術
  • コスト競争力と供給安定性
  • 迅速で的確な製品の処方設計力と開発力、グローバルな生産供給体制

◆2019年3月期の概況◆

 連結売上高は、メディカルシステム事業、バイオCDMO事業、再生医療事業、電子材料事業などで売上を伸ばし、1兆390億円(前年度比3.6%増)となりました。営業利益は、収益性の改善などにより、976億円(前年度比6.8%増)となりました。
 メディカルシステム事業では、X線画像診断、医療IT、内視鏡、超音波、体外診断(IVD)などすべての分野で販売が好調に推移し、売上が増加しました。医薬品事業では、低分子医薬品における後発医薬品の影響などを受け、売上は減少しました。バイオCDMO事業では、バイオ医薬品のプロセス開発受託、および製造受託が好調に推移しました。再生医療事業では、2018年6月に連結子会社化した、培地のリーディングカンパニーであるIrvine Scientific Sales Company(現FUJIFILM Irvine Scientific)が展開するバイオ医薬品向けの培地販売が好調に推移し、売上が増加しました。ライフサイエンス事業では、2019年3月に、アスタリフトシリーズで最も高い紫外線カット効果を持つ「アスタリフト D-UVクリア ホワイトソリューション」、美容効果をさらに強化しリニューアルした「アスタリフト ホワイト エッセンス インフィルト」の販売を開始しました。
 ディスプレイ材料事業では、TAC製品に加えて、有機EL、およびタッチパネル分野の製品販売が堅調に推移し、売上が増加しました。産業機材事業では、タッチパネル用センサーフィルム「エクスクリア」の販売好調に加えて、圧力測定フィルム「プレスケール」の販売も堅調に推移しました。電子材料事業では、先端フォトリソ周辺材料、CMPスラリー、イメージセンサー用カラーレジスト、先端パッケージ用ポリイミドなどの販売が引き続き好調に推移し、売上が増加しました。ファインケミカル事業では、ライフサイエンス分野における研究機関向け試薬販売や、検査・分析等の受託サービスが堅調に推移しました。
 記録メディア事業では、高容量データストレージ用磁気テープの在庫調整などの影響で売上が減少しました。グラフィックシステム事業では、製版・刷版材料の総需要減などの影響を受け、売上が減少しました。インクジェット事業では、産業用インクジェットヘッドの販売が顧客の在庫調整などの影響を受け売上が減少しました。

ヘルスケア

(売上高 4,843億円)

メディカルシステム

主な製品・サービス

デジタルX線画像診断システム
医用画像情報システム(PACS)「SYNAPSE」
内視鏡システム
超音波画像診断装置
体外診断(IVD)システム
X線フィルム

医用画像情報システム<br/>(PACS)<br/>「SYNAPSE」
拡大
医用画像情報システム
(PACS)
「SYNAPSE」

2019年3月期 業績のポイント・主な取り組み

  • すべての分野で販売が好調に推移し、売上が増加
  • X線画像診断分野では、小型・軽量で、在宅医療など、スペースが限られた場所での簡便なX線検査をサポートする携帯型X線撮影装置「CALNEOXair」を2018年10月より日本国内で販売開始。本製品を含むDR機器の販売が好調に推移し、売上が増加
  • 医療IT分野では、医用画像情報システム(PACS)「SYNAPSE」を中心としたシステムの販売が日本・米国を中心に好調に推移
  • 内視鏡分野では、独自の特殊光観察が可能な7000システムなどの販売が好調に推移
  • 超音波診断分野では、フルフラット型超音波画像診断装置「Sonosite SII」や携帯型超音波画像診断装置「SonoSite EdgeII」などの販売が、米国をはじめ、欧州、日本、中国などの主要市場で好調に推移
  • 体外診断(IVD)分野は、血液検査システム「ドライケムシリーズ」の販売が、海外を中心に好調に推移

医薬品/バイオCDMO

主な製品・サービス

低分子医薬品
放射性医薬品
バイオCDMO

バイオ医薬品製造用の培養槽
拡大
バイオ医薬品製造用の培養槽

2019年3月期 業績のポイント・主な取り組み
<医薬品>

  • 医薬品事業は、低分子医薬品における後発医薬品の影響などを受け、売上が減少
  • 2019年3月には、国立研究開発法人国立がん研究センターと、ドラッグ・デリバリー・システム技術の一つであるリポソームを用いた新たながん免疫療法の共同研究を開始

<バイオCDMO>

  • バイオCDMO事業は、バイオ医薬品のプロセス開発受託、および製造受託が好調に推移
  • 2019年3月に、米バイオ医薬品大手Biogen Inc.の製造子会社であるBiogen(Denmark)Manufacturing ApS社の買収を発表

再生医療

主な製品・サービス

創薬支援用iPS細胞由来
分化細胞
リコンビナントペプチド
自家培養表皮・軟骨
細胞培養用培地

自家培養表皮「ジェイス®」
拡大
自家培養表皮「ジェイス®」

2019年3月期 業績のポイント・主な取り組み

  • 2018年6月に連結子会社化した、培地のリーディングカンパニーであるIrvine Scientific Sales Company(現 FUJIFILM Irvine Scientific)が展開するバイオ医薬品向けの培地販売が好調に推移し、売上が増加
  • 米国子会社FUJIFILM Cellular Dynamicsは、2019年1月より、アルツハイマー型認知症などの神経疾患領域において、ヒト生体に近い環境で新薬の評価が可能な創薬支援用iPS細胞由来分化細胞「iCell® Microglia」の販売を開始

ライフサイエンス

主な製品・サービス

機能性化粧品
サプリメント
ヘアケア製品

「アスタリフトD-UVクリア
ホワイトソリューション」

「アスタリフトホワイト
エッセンスインフィルト」

2019年3月期 業績のポイント・主な取り組み

  • 2019年3月に、アスタリフトシリーズで最も高い紫外線カット効果を持つ「アスタリフト D-UVクリア ホワイトソリューション」、美容効果をさらに強化しリニューアルした「アスタリフト ホワイト エッセンス インフィルト」の販売を開始
  • サプリメントでは「メタバリア」シリーズを中心に販売が堅調に推移し、売上が増加

高機能材料

(売上高 2,780億円)

ディスプレイ材料

主な製品・サービス

偏光板保護フィルム
視野角拡大フィルム
有機EL/タッチパネル用材料

偏光板保護フィルム「フジタック」
拡大
偏光板保護フィルム「フジタック」

2019年3月期 業績のポイント・主な取り組み

  • TAC製品に加えて、有機EL、およびタッチパネル分野の製品販売が堅調に推移し、売上が増加

産業機材/電子材料/ファインケミカル

主な製品・サービス
<産業機材>

非破壊検査用機材
タッチパネル用センサーフィルム

<電子材料>

半導体プロセス材料

<ファインケミカル>

高機能化成品
試薬

2019年3月期 業績のポイント・主な取り組み
<産業機材>

  • タッチパネル用センサーフィルム「エクスクリア」の販売好調に加えて、圧力測定フィルム「プレスケール」の販売も堅調に推移

<電子材料>

  • 先端フォトリソ周辺材料、CMPスラリー、イメージセンサー用カラーレジスト、先端パッケージ用ポリイミドなどの販売が引き続き好調に推移し、売上が増加

<ファインケミカル>

  • ライフサイエンス分野における研究機関向け試薬販売や、検査・分析等の受託サービスが堅調に推移

記録メディア

(売上高 388億円)

主な製品・サービス

コンピューター用磁気テープ
データアーカイブサービス

 

BaFe採用のコンピューター用磁気テープ<br/>「FUJIFILM LTO Ultrium 8 データカートリッジ」
拡大
BaFe採用のコンピューター用磁気テープ
「FUJIFILM LTO Ultrium 8 データカートリッジ」

2019年3月期 業績のポイント・主な取り組み

  • 高容量データストレージ用磁気テープの在庫調整などの影響で売上が減少
  • 「BaFe(バリウムフェライト)磁性体」などの独自技術を使用したデータストレージ用磁気テープの拡販や、データアーカイブサービスの提供など、ビッグデータ時代の顧客ニーズに確実に対応

グラフィックシステム・インクジェット

(売上高 2,367億円)

主な製品・サービス

印刷用材料、CTP版
インクジェットデジタルプレス
インクジェットプリンター用インク
産業用インクジェットプリンター用ヘッド

 

「Jet Press 750S」
拡大
「Jet Press 750S」

2019年3月期 業績のポイント・主な取り組み

  • 製版・刷版材料の総需要減などの影響を受け、売上が減少
  • 2019年3月に商業印刷向けインクジェットデジタルプレス「Jet Press」シリーズの新ラインアップとして「Jet Press 750S」の販売を開始。デジタル化が加速する商業印刷市場に対して、今後も画期的な製品を開発・提供し、事業成長を図る
  • 産業用インクジェットヘッドの販売が顧客の在庫調整などの影響で減少
  • 商業印刷分野、サインディスプレー分野に加え、テキスタイルやパッケージなど、新たな領域へ独自の製品を展開し、事業を拡大

TOPICS

バイオCDMO事業の拡大を加速

バイオCDMO事業<br/>デンマーク拠点(工場内)
拡大
バイオCDMO事業
デンマーク拠点(工場内)

 高い成長が見込まれるバイオCDMO事業において、積極的な投資を行い、能力増強を行うことで、事業を拡大しています。
 2019年8月には、米バイオ医薬品大手バイオジェン社の製造子会社を連結子会社化。これにより、機動性に優れ、多品種生産に適した、シングルユース仕様の2,000リットルタンク、ウイルスなどの高度な封じ込めが可能な最新モバイルクリーンルームなどの現有施設に、大型生産設備が加わり、少量から大量までの幅広いニーズに迅速に応えることが可能となりました。
 さらに、写真フィルムの分野で培った高度な生産および品質管理技術やグループ会社のバイオテクノロジーの活用により、高生産性技術の開発をすすめ、生産性のさらなる向上を目指すとともに、原薬から製剤までの開発・製造受託にワンストップで対応が可能な製剤ビジネスへ本格的に参入していきます。
 富士フイルムグループは、これからも需要が高まる抗体医薬品やホルモン製剤、ワクチン、遺伝子治療薬まで、あらゆる種類のバイオ医薬品の開発・製造受託に対応することで、事業を拡大。2022年3月期に売上1,000億円の達成を目指します。